私は「幼い頃、家に帰るといつもお店の生菓子ケースからお気に入りのお菓子を勝手に取って食べていた」と聞いています。当時は店も工場も自宅と共にあった為、昔の工場の中で走りまわり追いかけっこをし、きつく叱られる事もありましたが、一方で注文が多く入り、両親が猫の手も借りたい状態の時には手伝いも進んで行っていました。それほど昔からお菓子が私の生活の一部であり、好きだったのでしょう。社員の皆さんには家族のように優しく接してもらい、私は恵まれた環境の中で育ててもらいました。
敷島堂は社員数も店舗数も以前より増えましたが、いつまでも家業の精神(私が育ったような経営者と社員の温かみのある関係)を持ち続け、私が受けた愛情を忘れず、次の世代へと伝えて行くことが私の使命であると感じています。
私は、どれだけ時代が変わろうとも、お菓子は人と人との心を繋ぎ、癒し、誰かを大切に思う気持ちがある限り、人を笑顔にできる役割があると思っています。私たちは今後も日本の伝統文化を守り、伝統行事を開催することで、近所の人たちが集まり、子どもたちの遊ぶ様子を見守ったり、お年寄りから若い世代に生活の知恵を伝えたりすることができる、笑顔が集まる憩いの場のような「地域の縁側」として敷島堂が存在することが夢です。
また社員一人ひとりが、社業である「お菓子づくり」を通して人として成長すること(新しい事に挑戦する、自ら課題を設けられる、より良い人間関係を築く等)で、職場だけでなく、家庭や地域の中でも、信頼され目標としてもらえるような人物になっていただきたいと願っています。そのような人財づくりこそが、敷島堂の社会への最大の貢献であると考えています。勤めていただいている社員の皆様に自信を持って自分の大切な命である時間を、誰かの笑顔のために使うことができる会社をこれからも目指して参ります。
これまで、先代から会社の歴史を聞く中で、山あり谷あり、泣いたり笑ったりしながら前へ進んできたことを知りました。それを乗り越える事ができたのは、そこに「社員が笑顔で働けるいい会社にしたい」という、「夢の力」と、その時必然と思えるような方との出会い「人のご縁のお陰」があったからだと思います。
今、集まる敷島堂の仲間は、同じ思いや夢に向かって挑戦し、互いに励まし、仲間の成長を自分のことのように喜び、嬉し涙を共に流せる熱く幸せな会社です。これからも沢山の笑顔を咲かす為にも、今まで培ってきた歴史を守りながら、次なる10年、20年、そして100年続く企業への挑戦にどんな荒波が来ようとも、これから大好きな仲間と共に乗り越えていきます。
今後とも、社員一同、地域にあって良かったと言っていただける会社にするべく専心努力して参りますので、何卒変わらぬご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
竹久夢二本舗敷島堂株式会社
三代目 代表取締役社長 眞殿昌宏
書道家の武田双雲先生は、自分の書によって1人でも多くの人の心を動かしたいと
具体的目標をお持ちになっておられ 「50歳までに世界中で1億人以上が感動する書活動を行う。それに値する人間になる。」 という考え方に感銘を受けました。
「書で世界を変える。」 そういう意気込みで活動していらっしゃいます。
私達も「おいしいお菓子で笑顔を咲かせたい」という夢を持ち続けお菓子を通じてお客様に喜んで頂けるようなお菓子づくりを目指して歩んで参ります。